吉田優利は妹・鈴と“初タッグ”　1か月後の米予選会に向けて「できる準備はすべてしたい」

11月30日からの米女子ツアー最終予選会（Qスクール）にエントリーしている吉田優利は、妹・鈴（りん）をキャディーに起用して今大会に臨む。今季は「ワールドレディスサロンパスカップ」でメジャー初優勝。その後も出場6試合連続でトップ10入りなど好成績を残してきたが、9月以降はやや調子を落としている。初の姉妹タッグで気分も一新、今季2勝目を狙う。

開幕前日、日の沈みかけた練習場で最後までボールを打ち続けていたのが吉田だった。数球打つと、キャディーの鈴とスイングについて話し合う。トップの位置、アドレス時のヘッドの見え方など、鈴の目からどう見えているのか、さまざまな質問を繰り返した。動画をチェックしながら、互いに身振り手振りが続いたが、納得のいくスイングには至らなかった様子。「時間は有限なので仕方がないですね」と練習を切り上げた。

鈴はレギュラーツアー、ステップアップツアーに度々出場し、上位にも顔を出しているトップアマ。過去2年は最終プロテストにまで駒を進めながら、一昨年は合格ラインに1打差、昨年は2打差で涙を飲んだ。そして、今年は2次で敗退。プロテストでは実力を発揮し切れずに苦しんでいる。

吉田は鈴を起用した理由を「この試合はキャディーさんがいなくて、探してもいなかったので、できるかなと思って、頼みました。3週前ぐらいですかね」と淡々と話したが、それだけだはないだろう。3週前といえば、今年のプロテスト敗退が決まった直後のタイミング。それ以上のことは口にしなかったが、姉として悩める妹に何かきっかけとなるような刺激を与えたいという思いも見え隠れする。