「いぶり香香」おいしくなれ　秋田の漬物「いぶりがっこ」もとに商品化　大根400本いぶす

    浜田市弥栄町特産の薫製漬物「いぶり香香（こうこう）」の加工作業が２７日始まり、地元農家でつくる「やさか加工グループの会」（１１人）のメンバーが同町三里の小屋で丸々と育った大根約４００本をつるして煙でいぶした。熟柿や唐辛子などを入れたたるの中に２カ月間、漬け込んだ後、２月上旬に出荷する。

    いぶり香香は、町と交流があった秋田県の漬物「いぶりがっこ」の生産者からの提案をきっかけに、試作を経て２０１５年に商品化した。白飯や酒のつまみに合う香ばしさと食感が売りで毎冬作っている。

　今年初めてのいぶし作業となった２７日は会員３人が、この日の朝に収穫した直径１０センチ、長さ３０センチ程度の大根を５～６本ずつ縄でつなぎ、小屋につるした後、甘い味に仕上がるというサクラの丸太数本を底に敷いて着火し、立ちこめた煙でいぶした。

　いぶす作業は１回につき３日間かかり、同会では年末までに今回を含めて計４回行う予定にしている。

　同会の王子幸子さん（７５）＝弥栄町木都賀＝は「残暑の影響で大根の成育が心配だったけど、例年並みに育った。おいしくなってほしい」と願った。